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夜がくる    連稜院 葵桜



夜がくる
じわじわとその足音を隠して
その色を世界に溶け込ませていく
世界に墨を落とすように
ただ静かに広がってゆく世界

恐ろしいものだろうか
美しいものだろうか
こちら側が何を思うかなんて関係なしに
夜はじっくりとその色を世界に溶かしてゆく
溶けた世界に足を置く我々は
何を思えばいいのだろうか

夜がくる
じわじわとその色を濃くして
わずかながらの光をたたえ
世界に妙を振りまくように
ただ静かに広がってゆく


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